いつもたくさんの方に見て頂き、ありがとうございます。宝塚発達心理ラボのラボ子です。
第1回宝塚市手話言語発表会の表彰式のときの写真です。この中のどこかに私はおります。

昨日、第1回手話言語発表会の話を友だちとしておりましたら、「一体舞台で何をしゃべったの?」という質問があったので当時のスピーチの内容を公開しておきますね。
以下が発表原稿の全文です。
発表のときは原稿は見ずに全文を覚えて心を込めて手話スピーチしました。
よろしければお目通しください。
当時こんなことを真剣に考えていた自分。あれから世の中は少しは進歩したのでしょうか。
切れ目のない支援
~「卒業おめでとう」のその次に
はじめまして。私の名前は宝塚ラボ子(発表では本名)と申します。仕事は特別支援学校の教員です。
手話は、30年くらい前に、聾の友だちがいたので、大阪のろうあ会館に通ったり、地域の手話サークルに入って勉強しました。 でも今は、ほとんど手話は使わない生活をしています。
今回、第1回宝塚市手話言語発表会のために、久しぶりに手話を思い出してみました。
今日は、【切れ目のない支援~「卒業おめでとう」のその次に】という題でお話しさせていただきます。
私は今、高校三年生の担当です。もうすぐみんな卒業します。
卒業後の進路は、仕事に就くために訓練を受ける人、すぐに仕事につく人など様々です。
私は以前、高等学校で教えていたので、同じ18歳なのに、生徒に求めることが全然違うなぁと感じています。
「遊びたい。だから大学に行きたい」
「自由な時間が欲しい。だから大学に行きたい」
という生徒はたくさんいました。
私はその考えを否定するつもりはありません。
社会に出る前に、自分のことを深く考えられる自由な時間は、人生にとってとても貴重だからです。
私の生徒たちは、18歳になるとすぐに進路を決めなければなりません。
戸惑いもあります。
けれども生徒たちはみんな一生懸命がんばっています。
卒業後の話をします。卒業はめでたいことです。だから「おめでとう」で合っています。
けれども、100%「おめでとう」だけではない現実もあります。
18歳になると、児童福祉法が終わるので、たくさんの支援がなくなります。
実際、「あとはご家族でしっかり支えてがんばってくださいね。」となります。
行政も頑張ってはいます。
けれども、保護者の意見を聞くと、将来に対して、不安を感じていらっしゃる方がものすごく多いのがわかります。
卒業してからの人生の方が長く、支援が必要なのです。
そしてその支援は切れ目のないものでなければなりません。
これはひきこもり支援でも同じです。
ひきこもり支援は39歳までです。40歳になると、「もう若者ではない」という理由で、多くの支援がはずされていきます。
障害があってもなくても、いつまでも安心して地域で暮らせる やさしい街・宝塚市。そんな宝塚市になることを願って、今日わたしはここに立ちました。