「あの子は発達年齢が○歳だから。」という会話がもしそこで終わってしまうとすれば、それは「あなたは肺炎ですよ。」とだけ病院で医者に言われて,薬も処置もされずに「ではお大事に。」と家に帰されるのに似ています。
患者に必要なのは「では私,どうしたらいいのでしょう。」ということではないでしょうか。結果の数字だけが独り歩きするならばむしろ検査の弊害のほうが大きいかもしれません。検査結果をどう利用していくかが大きな課題です。
ひとりひとりの障害や特性が違いますので,こういう結果だからこうしたらいい・・というのが,一般的な事例でしか言えないところが難しいところです。アセスメントを生かした学校現場での実践は,教師の力量が問われると言われる所以です。
「ちょっと頑張ればできるレベルを知る。」「こういう手だてを加えればこの子はクリアできる。」というヒントが検査結果には詰まっています。検査結果はぜひしっかりご覧になってくださいね。きっとそこには日々の忙しさの中で気が付かなかった実践のヒントがあります。