発達に凹凸のある子どもでも外からは特に問題のない子どもに見えます。が,とても簡単なことが思いもかけずできなかったり,作業の順序がわからなくなったり,急に怒り出したり・・・と,先生が思わず「なぜ???」と思う行動と出会うことがしばしばあります。
彼らの内面のつまづきは,外から見ているだけでは見えにくいので,なぜそんな行動をとるのかすぐに答えはわかりにくいのです。
たぶん彼らの認知の「受け止め,整理し,関係づけ,表出する過程」のどこかに十分機能しないところがあるのでしょう。
このようなアンバランスな学習能力や,さまざまな状態像の理由を明らかにできるのも,検査の大きなメリットです。
能力の強い部分と弱い部分が明らかになれば,強い部分は支援の手だてに使えますし,弱い部分は子どものつまづきのメカニズムを理解する手掛かりになります。