今の教育は「〇〇の取り組みをさせたら子どもの自尊感情が高まりました」とか、「△△の実践をさせたら子どもの自己肯定感が高まりました」みたいな研究や実践発表が多いです。それらの取り組みは効果があったのですから確かに有意義なものです。
それでもあえて書かせてもらえば、特に2次障害を抱えている子どもには「生きていていいのだ。誰からも評価されなくても自分のことはある程度好きなのだ。」という基本的自尊感情をぜひ育ててやってほしいのです。
人と比較して〇〇が優れていたときに感じる「自分ってすごい」と思う社会的自尊感情ではなく。何かができたから褒める・・・ではないのです。
その子がその子であること、その子がそこにいることをそのまま受け入れるということのほうが大事です。
本来ならばこの基本的自尊感情は家庭で育てるべきものです。しかし、今の保護者自体も時代の中で人との比較の中で生きてこられました。ですからこちらがある程度意識しておかないと、他人との比較の中で感じる社会的自尊感情だけを育ててしまう危険性があるように感じます。