学校に行かない選択
今日は「学校に行かない選択肢」のお話をしますね。
子どもが学校へ行きたいと言ったら親は行かせなきゃいけないです。
子どもには教育を受ける権利があるし、保護者には教育を受けさせる義務があるからです。
でも、行きたくないっていったらどうでしょう。
無理やり行かせなければならないなんていう法律はどこにもありません。
2016年「教育機会確保法」
2016年に「教育機会確保法」という新しい法律ができたのをご存知ですか。
これまでは学校復帰を大前提として
先生たちは指導してきましたが
これまでの不登校対策とは国は方針を変えたんですね。
何より素晴らしいのは
子どもたちの「休養の必要性」が認められたことと、
学校以外の場で学ぶことの機会を
確保していこうという方向になったことです。
この法律はあまり現場には知られていないので
あいかわらず学校の先生は、「学校には絶対来い」って感じですがね。
「さぼるな」「怠けるな」という指導ですね。
残念ながら学校の対応はあんまり変わっていない気がします。
新しい通知では
「学校復帰よりも社会的自立が目標」と明確にうたっています。
「学校復帰<<<社会的自立」です。
学校が苦しいときは行かないで、自分で勉強しても大丈夫です。
学校以外の場所で学ぶことを認めている点が大事です。
「学校行かないと内申点が悪くなる。」
「学校に行かないと高校に行けなくなる」
という心配をされてる方もいます。
内申点に関係なく受けられる高校もあります。
高校に行かなくても「高卒認定試験」を受ければ大学も受験できますよ。
心配しすぎなくても色々な道が実はあるんですね。
だから今、どうしても学校に行きたくないなら、
将来を心配して我慢し過ぎる必要はないんです。
あの環境ならしんどくなるのはわかります
子どもの「休みたい」気持ちって
すごくわかります。
学校は毎日数時間を過ごすにはとても厳しい環境です。
あの教室の空間に机が40個も入っていて
50分間自分の場所から動けないんですよ。
それが一日続くわけです。
移動教室や体育などもありますが
常に時間に追われて
時計を見ながら生活する一日です。
「なんだかつらい」と感じる児童生徒が多いのは、
その子が弱いのではなく、
あの環境なら当然と思います。
コロナですがあのスペースでは
満足なソーシャルディスタンスすら取れません。
周りには絶えず声や音が聞こえ
人やものが溢れています。
時間割は決まっていて、
基本は「静かに授業を受ける」、
反対に話し合いでは、
「はっきりと自分の意見を大きな声でわかりやすく言え」という
高い水準を求められます。
個に応じた教育ができていないのが現状です。
おまけ:学校に行かない選択肢としての学ぶ環境
学校に行かない選択例としてこんなものがあります。
【 小・中学生の場合】
①自宅
学校の指導内容と連動した通信教育もあります。
②フリースクール
不登校の小中高生が学び、友達と過ごす場のこと。入学資格はなく、異なる年齢の子どもが集まります。決まったカリキュラムはありません。
③教育支援センター
不登校の中学生などを対象者としてサポートするための施設です。
④日数を減らして学校に通う
どれか1つだけ選択するというよりも、多くの小中学生は「自宅」「フリースクール」「教育支援センター」「日数を減らして学校に通ってみる」をそれぞれの状況にあったやり方でとりいれています。たとえば週2日は自宅、週2日が教育支援センターやフリースクールに通う、もう1日は学校に通ってみるなどのやり方をしている子もいます。
【 高校生の場合】
①通信制の高校に転校する
②フリースクールに通う
③塾に通う
④日数を減らして学校に通う(留年に注意しながら日数を計算して)
高校生の場合、通信教育で学習できる高校が増えています。
不登校の生徒を受け入れている学校も多いので、自宅で勉強をすることもできます。
また、高卒認定試験を受ける人も多いです。塾などに通う人や、フリースクールで同じ状況にいる子と過ごす人もいます。